たたかいごっこ
室内でこどもがブロックでちゃんばら、もといたたかいごっこをしています。
これに対して○・×?
それについて考えてみようと思う。
あ、自分がそうだったからというのは、なしにしようと思う。
時代・環境が違うからその一言で終わらせるのはいろいろと問題がありすぎる。
それから質問時にはしなかったが条件を固定。
・ブロックはプラスチック製の硬いもの
・幼児(3~6歳・未就学児)
・保育園の室内
・自分は保育園の先生
さてまず、思うのが、子どもの成長などの視点から考えればべつに剣を作って戦いごっこやったっていいじゃん、つまり○というもの。
ごもっとも。
剣を作って戦う、つまりこれは模倣なわけである。
模倣ということは何かを見る。
仮面ライダーしかり、戦隊ものしかり。
またはそれをやってる友達を見てまねてる子もいると思う。
つまりはそれ自体になんら問題はない。
では何がいけないのか。
場所である。
室内は静かに遊ぶ場所。
こういう風に普段から言っている。
室内は静かにしないことだってあるじゃないか、そう思うひともいるだろう。
そのとおり。
でも保育園という場所では、ここは何をする場所、と子どもにわかりやすいように決めてしまうことがある。
これはけじめをつける意味では個人的にはいいとおもってる。
だからこそ室内で遊ぶとき、戦いごっこはすこし難しいと思う。
つぎが、怪我。
コメントを書いた一人が、病院を例にあげてくれた。
病室で、それをやるなら×
なぜなら病院は病気や怪我を治す場所。
それからブロックは組み立てて遊ぶ場所。
場所と物の目的、という視点からの意見。
まずは場所。
保育園という場所は、子どもが楽しく過ごす場所。
では、目的は?
親が働いている間、代わりに見てもらうためのもの。
つまり、保育園に預けられる子どもたちの大半は大人の都合なのだ。
そこに、どうせ一日の大半、幼少期の大半を過ごすならより質のよいものを提供しよう、ということで保育園に細かい規定があると思ってる。
そう考えると、子どもは好きでこの場所にいるわけじゃない。
保育園を好きになってくれる子もいるけど、そういう問題じゃない。
だから、ルールに従えというのは難しい。
それから物。
ブロックは組み合わせて遊ぶもの。
では組み合わせて剣を作って遊ぶのはいけないのか。
また難しいもので。
発想の自由だから、ブロックで何を作ろうといいとは思う。
でも、それで戦いごっこをするなといっても作って遊ぶなというのは酷なもの。
ふむ。
ここで他の意見。
子ども視点だと、楽しいからやる。
大人視点だと怪我するから止める。
まさにそのとおり。
その矛盾をどうするか。
ブロックでの戦いごっこをやめさせるだけなら、ブロックを禁止にでもすればいい。
それじゃあかわいそう。
・新聞紙でちゃんばらをさせればいい。
・それよりおもしろい物を提供すればいい。
単純解決策はこの二点なのかな。
やはり子どもの最善の利益とはいうけど、大人の都合がある。
多少の痛い目は経験だと思う。
こういう意見もあった。
たしかに。
自分も幼少のころはそれなりのやんちゃもした。
結構危ない怪我もした。
それも経験してるし、それもいいけど、それはいまだから言える。
保育園という場所に限定すると、先生という立場に立ったとき、子どもを来たままの姿で帰すという義務がある。
つまり怪我をさせないで帰さなきゃいけない。
当たり前だがなかなかこれが難しい。
ここ最近はすくないがモンスターペアレンツなどいうものが出てきた。
クレームを言う親。
多少の怪我をどうとらえるか。
すごくむずかしいのだ。
かすり傷ひとつとっても、顔に作ったときと、ひざに作ったときに大きく反応が違う。
幸い、いま自分が延長保育をしているところでは、そういう風におおきくクレームを言う親はいない。むしろ怪我くらい普通と思ってる様子。
それでも、園には怪我をさせないようにするという努力しなきゃいけない義務があるだろう。
それが厄介なのだ。
どこまではいいのか。
外で自分で転んだ傷はいいとする。
じゃあ注意をしっかりしても影で戦いごっこをして、できた軽い怪我はいい?
いいとは言えないと思う。
見えなかった、見てなかったはいけない。
じゃあ見てたのにやったら?
それは見てただけで、ちゃんと保育をしていたとは言いがたい。
じゃあどうすればいい?
怪我の危険がある遊びはなるべくしないようにさせる。
こういった思考になってしまう。
でも、やるなといわれたらやりたくなるのは大人も子どもも一緒。
だからこそ、新聞や別の遊びになるのかな。
でも、遊びという意味では、ブロックを組み合わせて遊ぶのと剣を作って遊ぶのになんら差はないから差別・区別はどうなのだろうか、と。
これは理由をしっかり伝えることが必要で、それしか方法がないのかも。
と、まあここまで書いてきましたが、難しいもんですね。
やらせてあげたいからやらせる、そんな屁理屈は通らない。
なんせ責任が付きまとうから。
でも、剣を作って遊びたい理由が、暴れたい・動き回りたい、なら外で遊ぶ方法を勧めればいい。
剣を作りたいならそれに伴う危険をしっかり伝えてあげる。
そういった、理由も考えて、ひとりひとりに対応していくことが大切かと思いますね。
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あえて条件を指定しなかったのですが、面白い意見がたくさんでました。
ご協力してくださった方々、ありがとうございました。