さんがつ
さんがつ
昨日、子どもに泣かされた。
…
それにはまず経緯を話さなければならない。
四月にいまの園から転勤になった。
土地の距離的には結構ある。
引越しも大体終わっている。
で。年長児にお別れのことを話したんです。
えー、とかやだーとか口々に言ってくれてまあ、嬉しいじゃないですか。
その日は年長児と一緒に遊ぶことが多かったので、たくさん遊べました。
そして、帰りのお集まり。
以前から卒園して、あと何日しか保育園に来れないっていう話はして来たけど、自分がお集まりするのも、もしかしたら最後かもしれない。
ちゃんとそういうことも伝えたくて、話した。
開園してからずっと見て来た子たち。
ギターの歌遊びもたくさんした。
ほとんどレパートリーもなかった時に、勇気100パーセントをやっていた。
最後にはこれがいいかなって、子どもといっしょに歌った。
最後のフレーズ。
僕たちが持てる輝き 永遠に忘れないでね
このフレーズの瞬間、一人の男の子が大泣きをしたんです。
うちの年長児、喧嘩が多く、まだ自分たちで解決も難しいことが多い。
だから、また喧嘩しちゃったのかな、この子達らしいな、なんて思ったけど、様子が違う。
話を聞き宥めると、さみしいから泣いてしまったそうだ。
ちょっと涙ぐむとかではなく、もう大泣き。
それを大丈夫だよ、まだここあとま一緒に遊ぼうよなどとなだめていると、自分のほうが我慢できなくなって。
服の袖で涙隠しながらどうにか落ち着かせて。
そうしたら今度自分が止まらなくなってしまった。
卒園式でも泣かないようにして、どうにか我慢できたのに、やっぱりだめだった。
子どもたちは、驚き。
いい大人がなくなんて、人生で初めての子がほとんどじゃないだろうか。
赤くなった目を隠しながら、子どもたちにちょっとまってもらいなんとか落ち着く。
…
まあそういったことがありました。
初めてみた、いまから6年前に卒園、そしてわかれていったKくんを思い出した。
最後の最後には抱っこしてお別れ言って、そして少し涙ぐんで。
あの時は耐えられたけど、一年半という期間。とても濃密にかかわったあの子たちにはかなわなかった。
こういうことがあるから、保育って楽しいんだよね。
さみしい別れはそれまでの充実した、濃い関わりを示しているんだと思う。
だからこそ、こういった気持ちを忘れずに新しい場所でも頑張ります。
それでは、最後の出勤行って来ます。