プチ哲学
プチ哲学なる本を借りた。
中にあったエピソードで興味深いものばかりだが、さらに興味深かったものを紹介したい。
ep-1『価値のはかりかた』
トイレットペーパーの残りを多いほど若いと仮定する。
立て続けに多くの人がきて、使われたことによりこのトイレットペーパーは早くも老人へとなってしまった。
このときのトイレットペーパーの心情は2つ考えられる。
・もう老人になってしまった。
・老人になってはしまったが役に立ったのはほかのより大差ない。
所謂プラス思考とマイナス思考ではないだろうか。
これを価値のはかり方の違いとして紹介していた。
例えば、金塊1kgは換金すれば相当な額になるに違いない。しかし、漬け物石として使ったならばほかの石の1kgと価値は何らかわりはない。
ちょっとした考え方の違いで価値が変わるというのは不思議なものだ。
ep-2『意味付け』
人は何かものを見たとき、その意味を考える。
立方体の絵を見たとき勝手に箱と判断し、そこに一本線を加えただけで、上蓋のあいた箱と勝手に判断する。その箱にボールが跳ねている絵が書いてあれば透明なガラスか何かに跳ね返ったのかと推測できる。
これらは日常の中で私たちが無意識にやってることである。
しかし時として無意味に見えるものに対してなんで?と意味を問うことがある。それ自体はいいことなのだが、人というのは意味というものを勝手につけ、意味からなかなかな離れられないものという考え方もできる。
ep-3『枠組みを通して』
2匹の蛙の内、方一方がもう一方を落とそうとしている絵がある。
じつはこの絵、もう一枚絵があり、落ちてくるリンゴから助けようとしている絵だったのだ。
1枚目を見て2枚目を想像する人は少ない。
絵の枠というもので判断し想像するからだ。
人は物事を見るとき勝手に枠をつける。
逆に枠をつけなければ物事を理解するのが容易ではなくなる。しかし時として枠をはずしてしまうことにより新しい何かが見つかるかもしれない。
簡単に3つ紹介させてもらったのだがいかがだろうか。
この本の中で共通して思ったのは柔軟な発想だ。
視点を変えてみたり枠をはずしたり。
なんら特別でないことをやるだけで、変わったものがでることがあるというだというのがこの本を読んだ感想だ。
興味のあるかたは是非読んでみることを勧める。